🌇 夕暮れの郵便局で

夕暮れが街を柔らかく染める頃、あなたは重い心を抱えて郵便局へ向かいました。
重要な内容証明郵便。相手に確実に届けたい。
しかし、頭の隅には、まだ少しの迷いが残っています。

「本当に、この手紙を送ってしまっていいのだろうか……。」

窓口に差し出す直前、ふと立ち止まり、思い返します。

「もし相手に届く前なら、この手紙を引き戻すことはできないか?」

局員の眼を見つめ、あなたは低く訊ねます。

「まだ発送前なら、差し戻しできるのでしょうか?」

局員は控えめに頷き、こう答えました。

「はい。郵便物が配達準備段階に入る前であれば、“取戻し請求”が可能な場合があります。
ただし、すでに発送準備が完了した後、あるいは電子内容証明の場合は、取り消しができないことが多いです。」

――あれは、昨日のこと。
もし一歩でも早く差し戻しを請求していれば……。
だが、時すでに遅く——。

📮 「取り消し」はできない、でも「取り戻し」はできるかも

実は、内容証明郵便を「キャンセル(取り消し)」することはできません
しかし、相手に届く前であれば「取戻し請求」という手続きによって、差出人に戻してもらえる場合があります。

日本郵便の公式サイトには、次のようなQ&Aが掲載されています。

🔹 郵便物のキャンセルについて

👉 出典:日本郵便公式サイト https://www.post.japanpost.jp/question/webyubin/151.html

「郵便物の配達前であれば、お近くの集配郵便局または取扱局で取戻し請求を行っていただくことで、
受取人様への配達を取りやめ、差出人様に郵便物をお返しすることが可能です。
その場合でも、お申し込みにかかった料金をお返しすることはできません。
取戻し請求を行う際は、本人確認資料の提示が必要であり、
規定の料金(配達郵便局で請求の場合550円、その他の郵便局では750円)が必要となります。」

🔹 電子内容証明の取り消しについて

👉 出典:日本郵便公式サイト https://www.post.japanpost.jp/question/84.html?

「お申し込み後、郵便物を直ちに処理・印刷を行いますので、お申し込み後の取り消しは受け付けられません。
ただし、電子内容証明を差し出した後で、あて名の間違いや通信文等の相違にお気付きの際は、取戻請求を行うことができます。
取戻請求には、手数料が必要となる場合もあります。」

🪶 まとめ

つまり、「取り消し」はできないけれど、「取り戻し」ができる可能性があるのです。
ただし、そのチャンスはごく短い時間――相手に届く前、郵便局間で郵便物が移動している間に限られます。

郵便物は、差出局から集配局、そして配達担当局へと運ばれ、最後に郵便配達員の手で届けられます。
そのどこかの段階で「取戻し請求」が間に合えば、手紙はあなたのもとに戻ってくるかもしれません。

夕暮れの一呼吸が、手紙の行方を左右する――そんな現実が、ここにあります。

内容証明郵便は、法的な主張を明確に伝える有力な手段ですが、送付方法や表現次第で逆に法的リスクを負う可能性があります。このような案件は、是非、プロにお任せください。

ご用命は、内容証明オンライン https://lp.naiyoo.jp  ☎050-6871-3893まで。

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