会社の大切な財産である知的財産権を無断で使っている人(法人)には、警告書をだそう!

知的財産のうち、著作権についてはなじみがある人が多いかもしれませんが、特許や実用新案、あるいは意匠や商標と言ったら、よくわかりませんという人も多いかもしれません。

大手メーカーであれば、必ず知的財産に関連する部署があろうかと思います。しかし、中小企業も、ベンチャーやスタートアップも、自者と他者とを区別(差別)する大きな財産として、知的財産(権)があります。昔は、日本の企業は、ひたすらこれらの権利を取得することに注力していましたが、昨今は、取得した権利を活用することに重きを置いているところもあろうかと思われます。

特許等は、知的財産権と言われるくらい、「財産」ですから、活用することも当然予定されています。これらの権利の活用は、かなり特殊ですので、専門家の弁理士や弁護士と相談して、会社としてよく考えて、スタートすることになるかと思います。

しかし、個人でも発明はでき、大企業と区別されることなく権利も平等に取得することができます。特許庁の審査官や審判官は、どのような発明(実用新案、意匠等)も、出願人が誰(大手企業か、中小企業か、個人か、外国人か、日本人か)であるかは関係なく、その発明等の内容によって、審査や審判がなされ権利が平等に付与されます(あるいは拒絶されます)。

ですから、個人や中小企業であっても、知的財産権という権利をとることができます。このようななかで、あなた(貴社)が保有する虎の子の権利を誰かが侵害していたら、先ずは侵害しているその人宛に警告書を書くことになります。

では、どう警告書を書くのか?

権利の特定、侵害品の特定、侵害態様の特定

まず、警告書では、行使する権利を特定する必要があります。次に、その権利を侵害している相手方の物品等を特定します。そして、その侵害の態様を書くことになります。

つまり、例えば、「わたし(当社)は、特許第1234567号(本件特許)を保有していますが、貴社製品の○○○は、本件特許を侵害しております。具体的に説明すると、本件特許の構成要件「A:・・・・」は、貴社製品の「・・・」に対応し、構成要件「B:・・・・」は、貴社製品の「・・・」に対応し、構成要件「C:・・・・」は、貴社製品の「・・・」に対応します。」と述べます。

請求の内容を書く

そして、相手に求めることを記述します。つまり、侵害行為(つまり、製造や販売など)を中止することや、これまでの無断で侵害品を製造し、販売したことについて、こちら側が損害を被っていることについての損害賠償を求めます。

たとえば、よって、わたし(当社)は、あなた(貴社)に対して、直ちにわたし(当社)の特許の無断実施を中止し、これまでに製造し販売した結果、わたし(当社)が損害を受けた、金●●●●万円を、本書到着から●日以内に支払うことを請求します。と書きます。

そして、丁寧に請求金額の理由を書くのであれば、「上記金額は、・・・・という計算によるものであります。」といったことを付け加えるのです。

もちろん、いきなり、金銭請求をするのではなく、本件特許について、あなた(貴社)の製品の侵害についての意見を期限を切って求めるということもあり得ます。

また、被った損害賠償の請求のみならず、既に製造し倉庫にストックしている侵害製品の廃棄や、侵害製品の製造設備(製造金型や製造ライン等)の除却などを請求する場合もあります。

内容証明郵便とは別に書留郵便で送るもの

内容証明郵便には、添付書類を送れません。従って、同時に、別の書留郵便で次のような書類を送ることもあります。

  • 特許等の権利と侵害製品との関係を示したクレームチャート
  • 実用新案の場合は、特許庁が作成した実用新案技術評価書

そのような専門的な内容証明は書けない?

この種の知的財産をめぐる紛争については、その解決に弁理士や弁護士の力が必要な場合が多いと思われますが、この種の特殊な知的財産関係の内容証明郵便についても、当内容証明オンラインはご相談に応じます。

必要な場合は、内容証明オンライン https://lp.naiyoo.jp/ ☎050-6871-3893にご用命下さい。

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