リストラに伴う解雇予告通知を内容証明で行う際のポイント

リストラの解雇予告通知を内容証明で行う

リストラは、経営上の困難を理由に行う「整理解雇」にあたります。社員が就業規則に違反して解雇する社員都合の「懲戒解雇」とはことなり、あくまで会社都合で解雇するものになります。

条件としては、

1, 経営が困難なために人員が削減の必要がある

2, 配置転換、出向、希望退職の募集などの解雇回避の努力をおこなった

3, 説明、協議をしたこと

など十分にリストラを回避する努力を行うことが必要です。

懲戒解雇の場合は、即時解雇も可能ですが、整理解雇のリストラの場合はあくまで会社側の都合なので十分に従業員とコミュニケーションをとり、事前に解雇を通知する必要があります。労働基準法第20条では、解雇予定日の30日前に通知を行うか、30日分以上の賃金を支払う必要があり、とても慎重に行わなければ後々大きな問題に可能性があります。

この解雇を事前に書面に伝えることを解雇予告通知書といいます。この通知をしっかりと事前に行うことで問題がおこることを防ぎます。この通知書は、もちろん手渡しでも可能ですが内容証明郵便を利用して行うことができます。

内容証明を使うメリットや、解雇予告通知書を書く時のポイント、例文などを紹介させていただきます。

そもそも、内容証明郵便とは?

内容証明郵便とは郵便の一種であり、いつ送付し、どのような内容が記載されており、相手が受領したことを日本郵便が証明してくれるというのが他の郵便と大きな違う点になります。法的な効力は無い郵便ですが、これがあることで、

「郵便を送った」とか「受け取っていない」

「受け取った郵便にはそんなことは書かれていなかった」

など基本的なところで争いになることを防ぎ、しっかりと相手に通知したことを証明できることが特徴です。

解雇予告通知書を内容証明で行うメリットは?

解雇する旨を伝えたと証明できる

内容証明を使用するメリットとしては、まず大きいのは上記でも述べた、解雇する旨をしっかりと相手に伝えたと証明できるという点です。そもそも、解雇通知を受けた受けていないという根本的なところで争いなることを防ぐことができます。手渡しで署名をもらわない場合などは、ここで問題になる点もありますが、内容証明を行うことで30日以上前に通知したことを証明することができます。

真摯な気持ちを伝えることができる

次に大きいのは、内容証明というフォーマルな形式で伝えることで相手に対して、リストラに対する真摯な気持ちを伝えることができます。普通の人は、内容証明を人生の内で受け取ることなどあまりないため、このような特殊な郵便が届いた時点で会社側が真剣さを伝えることができます。

出勤していなくても伝えることできる

また、対象の従業員が出勤していない場合は物理的に直接伝えることができないため、直接当該従業員の住所宛に郵送できるので適しているといえます。

裁判でも使用できる

最後に、万が一揉めて従業員との間で裁判になった際に、正確に通知した証拠として利用することができます。裁判の論点の中には、「そもそも適切に従業員に通知はされたのか」がでてきますが、そこを証明する手段として有効になります。

書く際に気をつけるべきポイントは?

解雇予告通知を内容証明で書く際には、注意したほうが良いポイントが何点かありますのでおさえておくと良いでしょう。

経営上の理由を記載をする

まずは、今回整理解雇をすることに至った経営上の困難な状況を具体的に記載することが大切です。例えば、

「当社は、これまで遊休資産の処分、不採算部門の売却など数々の経営努力をしてまいりましたが、ますます経営が厳しくなり、このたび経営を大幅に縮小せざるをえない状況になり、札幌、仙台、福岡の3つの営業所を閉鎖することに決定いたしました。」

のように、具体的な経営上の理由を明確に記載します。

就業規則を記載

解雇事由が記載されている就業規則を記載し、解雇の根拠を示すことも大切です。

「当社の就業規則第20条の、業務上やむをえぬ場合の解雇事由に該当いたします」のように、就業規則を具体的に示すほうが良いでしょう。

30日以上前に通知する

次に、労働基準法第20条により解雇する際には、30日以上前に予告するか、30日分の以上の賃金(解雇予告手当)を支払う必要があります。従って、通知する際は解雇予定日の30日前以上に通知することが望ましいでしょう。

封筒の題を気をつける

最後に郵便を出す際は、「解雇予告通知書」などと封筒に書かないことをおすすめします。もし、書いてしまうとその封筒をみて、相手が受け取り拒否をする可能性があるためです。受け取り拒否をされてしまうとなかなか相手に受け取らせることが今後難しくなるため、「親展」などだけ書いて送るほうが良いでしょう。同様に相手に、内容証明郵便を送りますなどと事前に伝えるべきではないでしょう。

内容証明の例文はこちらでお使いいただけます

実際に内容証明をを書くとなると、実際にどのような書式でどのような言葉を使い、書けばよいかわからないことが多いと思います。また、内容証明郵便は1行に最大書いて良い文字数や一枚にいれてよい行数などきまっています。そのような面倒なルールをいちから覚えてかくのは大変時間がかかります。

内容証明オンラインでは、単純に内容を埋めるだけで内容証明を完成させることができ、またワード形式でダウンロードできる機能を用意しています。無料でご利用いただけますので、よろしければご利用ください。

内容証明オンライン

ところで、プロの法律家に内容証明の文案作成を頼むと、費用は掛かりますが、次のようなメリットがあります。

①会社の雇用契約書や就業規則などの関係文書のチェックもしてくれます
②関連する労働基準法などの法律の条文も正しく適用して本文中に記載してくれます
③受取人が異論を唱えることなく了解する必要十分な法的な文書を作成してくれます

必要な場合は、内容証明オンライン https://lp.naiyoo.jp ☎050-6871-3893にご用命下さい。

おすすめの記事